7.意識不明時の母親の話


7.意識不明時の母親の話



入院生活が終わり、自宅で過ごしていた頃、母親に入院時代の意識のない頃の事をききました。自分の知らない記憶がいろいろと明らかになりました。自分がベッドで意識不明でずっと寝ていたころの事です。自分は意識がないので、母親がいろいろと対処してくれていたようです。

なかでも印象的だったのが、自分の運命についてでした。自分は一生意識不明と医師より宣告され、もう生き返ることはないだろうということで、毎日鼻から栄養補給をおこなっているシリコンチューブ(通称:鼻くだ)を差し込むかわりに、胸に穴をあけて、胃まで直接栄養剤を補給する穴(イロウ)を開ける処置を提案されました。しかしながら母親は”NO”と返事をしたらしいです。臓器移植提供ドナーカードも案内されたようです。

私に発症した脳出血は、即死6割で、4割の人が、生きたまま病院搬送されますが、ほとんどが一生意識不明と母親から聞いた瞬間、全身にトリハダが出現し、全身に寒気が感じられました。この時確認したのですが、驚きの感情を超えると、恐怖の感情が感じられるということです。この感覚を例えてみるならば、夕暮れの、うす暗い森の中で妖怪と、遭遇したかのような気味の悪い感じです。
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